【世界遺産】世界遺産検定マイスター2023年7月 問3の論述の攻略

こんにちは、みや兄です。

2023年7月31日「世界遺産マイスター試験」の合格発表で合格することができました。

本当に先人の方々の積んだものが大きく、合格させていただいたと感じています。

周りのたくさんの方々に支えられての合格、本当に感謝しかありません。

前回と重なりますがマイスター試験を受けにいった話はこちらから。

世界遺産検定マイスター試験を受けてきました

【世界遺産】初受験!世界遺産検定マイスターに挑んできました

今回はマイスター試験の鍵となる問3について自分の書いた答案と、その書くまでのアプローチ書いているときの意図を参考になればと思い記載したいと思います。

◯今回(2023年7月)の問3の問題はこちら

『古都奈良の文化財』の平城宮跡を横切る近鉄奈良線の遺跡外への移設が、2021年に鉄道事業者と奈良県、奈良市の間で合意された。しかし2023年4月、奈良県に新知事が就任し、当該事業の予算執行が停止となった。(2023年5月時点)。鉄道移設は遺産の景観保護と、踏切改良による近隣の渋滞解消が目的であったが、総事業費として約2,000億円が見込まれる大規模事業であった。この鉄道移設事業についてどのように考えるか、鉄道移設に関する賛否を示したうえで、その根拠や具体的な事例比較となる世界遺産の例を挙げながら、1,200字以内で論じなさい。

こちらが今回のテーマは上記のとおりです。近鉄奈良線の移設についての意見を考えるところがポイントになります。

マイスター試験は時間との勝負です。見た瞬間、感じたことについて、素早くポイントになりそうなところを考えます。

今回はポイントになりそうなところにわかりやすく下線を引いてみました。

◯書き終えるまでに行った「4つ」のこと。

①最初に「書くまで」の思考

マイスター試験に大切だったのは「タイムマネジメント」でした。

問1と問2をいかに早く終わらせ、いかに問3に時間をまわせるかということは先人の合格者の方々が話しておりました。

マイスター試験は2時間。そのうち問1、2を30分、問3に1時間30分を回せるのがベストと聞いていました。

私は今回マイスター試験初挑戦だったのですが問1,2を35分で終わらせることができたのでかなり理想的な進め方ができていました。

(問1に「奈良文書」があって、問3のテーマが「近鉄奈良線」って「奈良県民超有利問題!いいなぁ!」って思ってもいました)

②最初に書くのは「アウトライン」

問題文を読んで最初にポイントになりそうなところに下線を引きました。

次にやったことは下書き用紙を裏返してアウトラインを書きだしました。ポイントは3つに絞りました。

1「鉄道移設について賛否を示す」→移設できれば良いとは思うが

2「根拠を示す」→世界遺産を守るため。

人々の利便性の向上を考える→懸念されるその他の生活面→世界遺産の保全のみに視点がいっていないか。(税収面の工夫必要)

3「具体的な事例」→比較する遺産は?→「ドレスデン・エルベ渓谷」「リヴァプール海商都市」「アブシンベル神殿」あたり?

・テーマについては「開発」というところが当てはまるのか?

(個人的には「気候変動」が来なくてラッキーと思いました。「紛争」や「開発」「観光」についての引き出しを特に考えていたため。)

「開発」については「現在だけでなく未来」のことを考える。「利便性と伝統を守る」問題をどう処理(解決)にもっていくか。

金銭面の問題はどのようにするか→世界遺産のことだが優先すべきは「世界遺産のみ」ではないこと。

優先されるのは「その地に住む人」でなくてはいけない。

奈良という歴史ある都市が紡いできた歴史・文化を大事にする、守ることに繋がるようなまとめかたを行いたい。

・・・というようなことを下書き用紙の裏に書きまくっていました。

これらを拾いながら序論→本論→結論という風に繋げることを意識しようと思い書き始めることに。

③本文は「下書きせず」解答用紙に記入

アウトラインの用紙を見ながら「下書きせず」解答用紙に書き始めます

下書き用紙はありましたが下書きしている時間はないと思ったので即書き始めました。

意識したのは「自分が書きたいことが強くなりすぎない」ことです。

「自分が書きたいこと」よりも「自分が書くべきこと」を意識することが必要と思いました。

あとは「断言することはしない」ことも気を付けたいと思いました。

序論」→移設は賛成であることを示す。金銭面難しい。住民のことも考えなくていけない。

本論」→開発によって登録抹消となった遺産を例示。逆にプラス面での遺跡に例も挙げていく。

    「アブシンベル神殿」の例を出すが抽出するのは「移設したこと」ではなく「移設までの活動や想い」に置く。

     広報活動の重要性の触れつつ、金銭面の解決策の一案を明示(この部分は内容薄いなと自分では感じていました)

    「現在」の遺産の保全が「未来」へ繋げるアクションになることを示す。

     奈良という歴史ある都市の歴史の変遷と、近代化・利便性との兼ね合いを考える。

結論」→住民と共に文化を守り、未来に繋げる。世界遺産の意義について立ち戻る。

     そのようなことを踏まえて序論で示した賛成の意に戻って結論付ける。

④「下書き用紙に全て転写」する

と、解答用紙に文章を書き進めて一度書き終わらせます。

この時の時間が16時03分。残り27分残っていました

ここで見直しをして、誤字・脱字、文章の違和感を直したりするのですが、

この時にアウトラインを書いていた下書き用紙を表にして「下書き用紙に全部転写」しながら行います。

下書き用紙は解答用紙同様に文字数がわかるようなマス目が書かれています。

下書き用紙に書くことで「自分の書いた論述を持ち帰ることができる」ので完全に持ち帰るために書き写しました。

下書き用紙に移すのは雑でも良くて「雑に写し書きながら解答用紙の校正」を並行して行います。

解答用紙の日本語が変にならないよう修正しながら書き写します。

なので私は試験中に「同じ論述を2枚分」書いています。かなり大変でしたがこれはやって良かったです。

◯参考までに私の解答を載せてみます。

 『古都奈良の文化財』の鉄道移設について、事業の執行については賛成であるが、現実的な問題について目を向けなければいけないと感じた。

 鉄道移設については「遺産の景観保護」と「近隣の渋滞解消」というメリットが見えるため想いとしてはすぐに賛成としたいが、金銭面の問題を見る必要がある。事業を行うことについては世界遺産の保全のためにあるわけではなく、そこに住む人々の生活があることを忘れてはいけない。優先すべきはその地に住む人々ので、地域の人と共に遺産を守れるような形を取ることが望ましい。

 近年の世界遺産を開発についてはマイナス面がフィーチャーされがちで、「ドレスデン・エルベ渓谷」は橋の建設、「リヴァプール海商都市」も都市開発の進行により世界遺産から登録抹消されている。今回の移設についてはボジティブな結果になり得るもので、どのように改善できるか考える余地が大いにあると思う。

 「ヌビアの遺跡群」の例を出すと、水没する懸念があったことで移設することを決めた「アブシンベル神殿」の時のような協力体制があればと考える。「アブシンベル神殿」の時のような緊急性には欠けるが、「遺産を守るため」の広報活動、広く知ってもらうための活動を示すことが遺産を守るためのアクションにつながると思う。

 広く知れ渡ることで住民以外の人も意識し注目してくれること、クラウドファンディングのように具体的な金銭面での解決策などをできる可能性が増えると考えられる。鉄道移設が達成できれば平城宮跡の保護・保全につながる結果となり、その文化を守り、未来へつなげていくことにもなる。

 奈良という歴史ある都市が紡いできた歴史・文化を大事にしようとする想いがあるからこそ今回の鉄道移設の話があったはず。ただ渋滞を解消するためだけではなく、遺産内を走る路線を大きく動かすことを決めたことについては、多くの人や社会を巻き込んだ大きな出来事と言える。古来からの歴史・文化を今守り、未来に残していくことはできるなら達成してほしい。現実的な問題に目を向け、住民と共に守っていくことが今後必要になってくる。

 顕著で普遍的な価値を守るという世界遺産の意義を守り抜くためにも、鉄道移設については私は賛成で、考えるべきは懸念される問題をどのように解決していくか、現実的に必要なアイディアやアクションは何か考えることだと思う。ただ「鉄道移設は賛成だ」では良くない。メリットとデメリットを精査することでより良い未来を創りあげる方法を今の私たちは描き、進めていき、未来に残す結果を見据えた上で「鉄道移設は賛成だ」と胸を張って答えたい。 (1075字)

◯マイスター試験を振り返って

嬉しい!よかった!という喜びと、報われました、ホッとしましたという安堵がありました。

周りのたくさんの方々に支えられての結果です、本当にありがとうございました!!

試験が行われた大正大学に会津若松にある「さざえ堂」と同じものがあったり、

試験前に勉強会で一緒に学んだ仲間がロビーで勉強していてリラックスできたこと。

3日前から東京にいましたが適度に遊び、いろいろな人と会う時間を作れたことも良かったです。

2日前からは問1と問2の学習を反復し、問3は出たとこ勝負としていたのも良かったです。

あとはこれは運なのですが「一番前の席だったことが集中できてかなり良かった」です。

思ったよりも本番中は冷静で時間についても構成についても自分のイメージよりうまくできていた感じはありました。

(内容についてはちょっと薄いと自分では感じていたので論述の流れを崩さないことでリカバーできないかなと、意識しました)

こんな感じでマイスター試験を受けました。今後受験される方の参考のひとつになればと思います。

今日は「世界遺産検定マイスター2023年7月 問3の論述の攻略」についてでした。

当ブログではグルメの話や旅行の話、地元の会津若松の話、他にもクイズの話、ミニマリストラーメンダイエット世界遺産検定の話などいろいろな話をしています。

世界遺産検定1級勉強用ページ(目次)はこちらから

【世界遺産】世界遺産検定1級 勉強用(目次)

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