【世界遺産】20時間目 日本の文化遺産⑩(琉球王国/🆕北海道・北東北)
こんばんは、世界遺産検定マイスターのみや兄です!世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。
公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(中)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。
【世界遺産検定1級 公式テキスト】
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今日は20時間目ということで「20日本の文化遺産⑩(琉球王国/🆕北海道・北東北) 」です
■20日本の文化遺産⑩(琉球王国/🆕北海道・北東北)
◯琉球王国のグスク及び関連遺産群
(文)日本(沖縄) 2000年
登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅵ)⇒覚え方:グスクの石を積み上げろ(石を23あげ6)
◯登録基準(Ⅱ)
グスク跡などは日本、中国、東南アジアとの交流の過程で成立した独立王国で築かれたもので、独自の発展を遂げた琉球地方の特殊性を示している。
◯登録基準(Ⅲ)
グスク跡は農村を基盤に成長した豪族(按司)が防衛のために築いた城塞跡。琉球社会の象徴的な考古学的遺跡。
◯登録基準(Ⅵ)
現在残る遺構や建造物は琉球地方の独特の信仰形態の特質を表している。現在も祭祀が行われたり地域住民にとっての精神的な拠り所となっている。
12~16世紀にかけて数多く建造された「グスク」と呼ばれる城塞建築を中心とする遺構。
◯遺産の概要
中継貿易による経済的発展を背景に、15世紀に琉球王国が成立、技術・芸術的に優れた文化が独自の発展を遂げていった。
グスクの石積みに用いられた石の加工技術など独自の文化や技術がみられる。
按司が群雄割拠した12世紀頃に居城としてのグスクが成立、やがて現在に遺構が残る切石積みの堅牢な石垣を備えた大規模グスクに発展した。
グスクは防衛的な城塞であるだけでなく、集落に暮らす人々の自然崇拝や先祖崇拝における聖域となっていたものも多く、琉球独自の信仰形態や宗教文化を知る上でも貴重である。
グスクの遺構に「拝所」と呼ばれる宗教的聖地を備えたものもあり、今も沖縄の人々の心の拠り所となっている。
◯歴史
10世紀頃から自衛的な農村集落が成立。このような集落を基盤に台頭したのが按司と呼ばれる豪族。
12世紀になると有力按司が各地に台頭し、群雄割拠の時代であるグスク時代を迎えた。
15世紀 有力按司から複数の按司を束ねる「王」が登場、沖縄地方には「北山」「中山」「南山」と呼ばれる3つの小王国が成立。
三国は、おもに中国との交易を背景に勢力を伸ばし、各地のグスクもより強固で大規模なものへと発展を遂げた。
中山が1429年に統一を果たし琉球王国が誕生した。
1458年勝連城を拠点とする按司の阿麻和利の乱が勃発したが、これを鎮圧し中央集権国家としての体制が整った。
1477年 第二尚氏第三国尚真のもと行われた城下の整備や、王族の女性を神職とする神女組織の創設などをはじめとする祭政一致の改革が行われた。
1945年 沖縄にアメリカ軍が上陸、首里城などのグスクをはじめとする多くの文化財が破壊された。
◯構成資産の概要
①首里城跡
三山時代の中山王の居城。琉球王国成立後、政治、経済、文化の中心地。
正殿、北殿、奉神門などの建造物を囲む総延長1,080mの重厚な城壁の石積み「布積み」「相方積み」が混在する。
※布積み=各段の高さを水平に揃えて積み、横目地が一直線になる積み方。
②今帰仁城跡
三山時代は北山王の居城。
琉球王国成立後は王府から派遣された「北山監守」の居城として使用。
東面を川、西面を谷、南面を急斜面の丘に囲まれた要害の地に立地。周囲には自然石をそのまま積み上げる「野面積み」の城壁が曲線を描くように巡らされている。
③座喜味城跡
沖縄本島中部の読谷村の西海岸に残るグスク跡。15世紀に有力按司の護佐丸によって造営。
城壁や、沖縄最古とされるアーチ型の城門などが残る。拝所は現在も地域住民からの信仰を集めている。
④勝連城跡
沖縄で現存する最古のグスク跡。15世紀半ば阿麻和利の居城だった。
自然の丘に高低差の異なる曲輪が配され、南側に良港を備えていた。
城内にはコバノツカサ神などを祀る拝所があり、L字状に石が置かれたトゥヌムトゥと呼ばれる祭祀場がある。
⑤中城城跡
標高170mの高台に残るグスク跡。6つの曲輪で構成される。
護佐丸のかつての居城で、勝連城とは中城湾を挟む対岸の地に立っている。
⑥玉陵(たまうどぅん)
1501年 第二尚氏王統第三代王 尚真によって築かれた陵墓。沖縄地方の伝統的な墓所形態の1つである破風墓。
⑦園比屋武御嶽石門
1519年 尚真王の時代に作られた、首里城にある森でかつては王族の聖域であった園比屋武御嶽に通じる門。
木造建築の様式に則った石造建築。
⑧識名園
1799年に造営された王家の別邸。1975年から1996年にかけて修復、往時の姿を取り戻す。
⑨斎場御嶽
琉球王国の祭祀を司った「神女」の最高位「聞得大君」による「御新下り」の儀式などが行われていた聖地。
国家祭祀の場所として重要な役割を果たす。
御嶽内には「三庫理」「大庫理」「寄満」などの拝所がある。
■5つのグスク跡の特徴の違いが苦手なので曲輪の形や誰の居城だったのかなどを整理して覚える。玉陵(たまうどぅん)は発音がゆるかわですよね(主観)
Wikipedia→琉球王国のグスク及び関連遺産群
◯北海道・北東北の縄文遺跡群
(文)日本(北海道/青森/秋田/岩手) 2021年
登録基準(Ⅲ)(Ⅴ)⇒覚え方:寒さこらえる北の国(36さこらえる~)
◯登録基準(Ⅲ)
世界的にも稀な長期間継続した採集・漁労・狩猟を基盤とした定住社会の証左であり、精緻で複雑な精神文化が育まれた。
◯登録基準(Ⅴ)
長期間にわたり継続した採集・狩猟・漁労文化における定住の開始、発展、成熟の過程を示す稀有な物証。多様な立地に応じて多様な生業を発達させることで、長期にわたる採集・狩猟・漁労生活を継続した。
◯遺産の概要
一万年以上に渡り、狩猟、採集、漁労を基盤とした定住生活と精神文化を今に伝える貴重な文化遺産。
約15,000年前には土器を使用して定住を開始、その後も気候の変化などの環境の変化に適応しながら、狩猟、採集、漁労を基盤とした生活を開始。
精神文化の面では、墓地を作り、祭祀・儀礼の場である捨て場や盛り土、環状列石などを構築し、祖先崇拝や自然崇拝、豊穣への祈念や互いの絆の確認などが世代を越えて行われてきた。
◯歴史
縄文時代は草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6つに区分され、北海道・北東北の縄文遺跡群では、定住の開始・発展・成熟の過程を示す3つの大きなステージに区分し、さらにそれぞれを2つに小区分している。
①ステージⅠ 定住の開始
①ー(1)居住地の形成
時期:紀元前13,000~紀元前7,000年
集落の展開:土器の使用を開始
気候:氷期の終焉と温暖化の開始
構成資産:大平山元遺跡
①ー(2)集落の成立
時期:紀元前7,000~紀元前5,000年
集落の展開:居住域と墓域の分離、独特な墓制の成立。
気候:温暖化と海進
構成資産:垣ノ島遺跡
②ステージⅡ 定住の発展
②ー(1)集落施設の多様化
時期:紀元前5,000年~紀元前3,000年
集落の展開:集落の施設の充実、祭祀場的な捨て場が形成
気候:火山噴火後に気候が安定
構成資産:北黄金貝塚、田小屋野貝塚、二ツ森貝塚
②ー(2)拠点集落の出現
時期:紀元前3,000年~紀元前2,000年
集落の展開:集落の祭祀場が多様になる、祭祀場が顕著となる。
気候:安定した温暖な気候
構成資産:三内丸山遺跡、大船遺跡、御所野遺跡
③ステージⅢ 定住の成熟
③ー(1)共同の祭祀場と墓地の進出
時期:紀元前2,000年~紀元前1,500年
集落の展開:集落の祭祀場と墓地の進出
気候:気候の一時的な寒冷化
構成資産:入江貝塚、小牧野遺跡、伊勢堂岱遺跡、大湯環状列石
③ー(2)祭祀場と墓地の分離
時期:紀元前1,500年~紀元前400年
集落の展開:祭祀・儀礼が充実しら共同墓地・共同祭祀場が顕著となる。
気候:冷涼な気候
構成資産:キウス周堤墓群、大森勝山遺跡、高砂貝塚、亀ヶ岡石器時代遺跡、是川石器時代遺跡
◯構成資産 17件(北海道 青森 岩手 秋田)
【北海道】
キウス周堤墓群=千歳市 晩期 丘陵立地
北黄金貝塚=伊達市 前期 外洋沿岸丘陵
入江・高砂貝塚=洞爺湖町 後期~晩期 外洋沿岸高台
大船遺跡=函館 中期 外洋沿岸丘陵
垣ノ島遺跡=函館 早期 外洋沿岸丘陵
【青森県】
三内丸山遺跡=青森市 特別史跡 中期 内海沿岸
小牧野遺跡=青森市 後期 山岳立地 ストーンサークル
是川遺跡=八戸 晩期 内陸河川近接立地
亀ヶ岡石器時代遺跡=つがる 晩期 内海沿岸 遮光器土偶
田小屋野貝塚=つがる 前期 内海沿岸
大森勝山遺跡=弘前 晩期 山岳 ストーンサークル
二ツ森貝塚=七戸町 前期 湖沼沿岸
大平山元遺跡=草創期 内陸河川近接 最古級土器出土
【岩手県】
御所野遺跡=一戸町 中期 内陸河川近接
【秋田県】
大湯環状列石=鹿角市 特別史跡 後期 丘陵 ストーンサークル
伊勢堂岱遺跡=北秋田市 後期 丘陵河川近接 ストーンサークル
■縄文時代の6つの時代区分とその文化の発展を覚える。新しく登録された遺産なので出題される可能性は高そう。遺産も17と多いので場所と名称、特徴をできれば覚えたい。
Wikipedia→北海道・北東北の縄文遺跡群
おわりに
「琉球王国/北海道・北東北」については、琉球王国はグスクの違いと人物を覚える。北海道・北東北は新しい遺産なので時代の変遷を頭にいれておくことが必要かな、と思いました。
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