【世界遺産】35時間目 宗教・信仰関連遺産(イスラム教)/宗教・信仰関連遺産(ヒンドゥー教)~アジアの世界遺産
こんばんは、みや兄です!世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。
公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(中)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。
【世界遺産検定1級 公式テキスト】
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今日は35時間目ということで「35宗教・信仰関連遺産(イスラム教)/宗教・信仰関連遺産(ヒンドゥー教) 」です
■宗教・信仰関連遺産(イスラム教教)
◯イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ(金曜モスク)
(文)イラン 2012年
登録基準(Ⅱ)
◯場所 イスファハーンの歴史地区に位置する。
『イスファハーンのイマーム広場』に隣接。
◯歴史 841年に建築が始まる。
イランの歴代イスラム王朝の建造物と装飾スタイルの歴史を伝えている。
イスラム美術の進化はアッバース→ブワイフ→セルジューク→イル・ハン→ムザファル→サファヴィーと続くイラン・イスラム王朝1,200年の歴史を表している。
◯特徴 イラン最古の金曜礼拝用の大規模モスク、マスジェデ・ジャーメ=金曜モスクの意味
ササン朝ペルシアの宮殿建築(4つの中庭を有する建築物)をイスラム教の宗教建築に改築し適合させたことが高く評価された。
ネザム・アル‐モルク・ドームは、イスラム王朝において初めて二重殻ドーム。
「4イーワーン」と呼ばれる建築様式を採用した最初のモスク建築。
※イーワーン=一方に空間を持ち三方を壁が囲む開放空間
優れた装飾様式を持つドームは壮大で2基ある。
■マスジェデ・ジャーメが金曜モスクということ。金曜礼拝がキーワード。建築様式の「4イーワーン」もポイントですね。
Wikipedia→イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ(金曜モスク)
◯エディルネのセリミエ・モスクとその関連施設
(文)トルコ 2011年
登録基準(Ⅰ)(Ⅳ)
◯場所 トルコのヨーロッパ側に位置。
◯歴史 16世紀後半オスマン建築を代表する建築家ミマール・スィナンによって設計。
◯特徴 巨大なドームと4本のミナレットからなる壮麗なモスク。
セリミエ・モスクの周辺施設内にはマドラサ、市場、時計棟、中庭、図書館なども含まれている。
ドームの大きさもアヤ・ソフィアをしのぐ大きさでこのモスクとキュリエ(=大公共施設群)はスィナンの最高傑作ともされる。
モスク内部に卓越した芸術性を誇るイズニク・タイルを用いて装飾。キュリエとモスクの外観の調和性も評価が高い。
■スィナンが作ったモスクはすげーなあと。イズニク・タイルも一緒に覚える。「セリミエ・モスク、スィナンが伊豆に行く」が覚えやすいと思います(安直)
Wikipedia→エディルネのセリミエ・モスクとその関連施設
◯デリーのクトゥブ・ミナールとその関連施設
(文)インド 1993年
登録基準(Ⅳ)
◯場所 ニューデリーの南にある。
◯歴史 13世紀初頭 後に奴隷王朝を開くアイバクが北インドを制圧した記念に造った。
1202年 クッワト・アル・イスラムモスクに付属する塔として赤砂岩を用いて建造された。
クッワト・アル・イスラムモスクは13世から14世紀初頭にかけて2度にわたり拡大された。
2度目の拡大の1311年には南側い巨大な門アラーイ・ダルワーザが建造された。
◯特徴 インド最古のイスラム建築群。
破壊したヒンドゥー教やジャイナ教の寺院の建材を流用したのでイスラム建築だがインド建築のような雰囲気を持つ。
4世紀建造のチャンドラグプタ2世をたたえる碑文が刻まれている高さ7mも鉄柱も残されている。
クトゥブ・ミナールは高さ72.5m 石造5層のミナレット。現在もインドで最も高い石造建造物。
■クッワト・アル・イスラムモスクとクトゥブ・ミナール。そして建造したアイバクについてチェック。
Wikipedia→デリーのクトゥブ・ミナールとその関連施設
◯ジャームのミナレットと考古遺跡群
(文)アフガニスタン 2002年/2002年危機遺産
登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 アフガニスタン西部イラン寄りに位置。
◯歴史 12世紀ゴール朝のスルタンによって建立。
◯特徴 高さ65mの塔、基部は八角形で塔身は2層。一面緻密な装飾で覆われたレンガ造りの塔。
クーフィー体アラビア文字の刻印が見られる。
クトゥブ・ミナールはっこのジャームのミナレットを手本にしたとされる。建造理由は不明。
長く続く武力紛争、不法発掘、略奪、河川からの浸水による倒壊・水没の危機から世界遺産登録と同時に危機遺産リストにも記載された。
■ゴール朝における建築技術が素晴らしい遺産。危機遺産になっていることや、クトゥブミナールとの関係性も抑えておくと良い。
Wikipedia→ジャームのミナレットと考古遺跡群
◯ディヴリーイの大モスクと病院
(文)トルコ 1985年
登録基準(Ⅰ)(Ⅳ)
◯場所 トルコ中央部ディヴリーイにある。
◯歴史 13世紀に造られた大モスクと病院などの複合施設。
ルーム・セルジューク朝時代の建築の代表作。
1229年 大モスクが建造、病院も併設されている。
◯特徴 建物は外観は簡素、内部も礼拝堂や病室といった小部屋で構成。
モスクにつきものの柱廊や中庭、沐浴のための水場はない。
東西と北面に設けられた3つの扉口とドームを支える16本の円柱に植物文様や幾何学文様、文字などの美しいレリーフが彫られている。
■イスラムとアナトリアの様式が融合した複合建築物。ルームセルジューク朝の建築物、病院の併設がポイント。
Wikipedia→ディヴリーイの大モスクと病院
■宗教・信仰関連遺産(ヒンドゥー教)
◯ラニ・キ・ヴァヴ:グジャラト州パタンにある王妃の階段井戸
(文)インド 2014年
登録基準(Ⅰ)(Ⅳ)
◯場所 インド西部サラスワティ川のほとりにある。
◯歴史 11世紀 王妃が亡き王の記念碑として建造。
階段井戸は紀元前3000年頃からインド各地で造り続けられていた。
1958年 サラスワティ川の氾濫で泥に埋もれていたラニ・キ・ヴァヴの発掘が始まり修復が行われた。
◯特徴 ラニ・キ・ヴァヴ(=王妃の階段井戸の意味)は傑出した価値を持つ階段井戸。
マル・グルジャラ様式により精緻な芸術性の高さを示す建築物となっている。
使用目的は井戸の他、水の神聖性を祀った寺院としての機能も兼ねている。
誇大な岩山を掘り下げた地下に井戸があり、貯水面まで7層の階段がある。
階段の壁面には500体以上のレリーフで埋め尽くされ宗教的な神話と世俗世界を結ぶイメージで描かれている。
世界遺産登録時には地震防止の具体的計画が不十分とのことで危機管理計画の策定が指示された。都市のインフラ整備や観光客対策も懸念されている。
■階段井戸として有名なラニキヴァヴ。高度な技術と芸術性が融合した貯水庫。
Wikipedia→ラニ・キ・ヴァヴ:グジャラト州パタンにある王妃の階段井戸
◯プレア・ビヒア寺院
(文)カンボジア 2008年
登録基準(Ⅰ)
◯場所 547mの崖の上に建つ。
◯歴史 9世紀初頭 ヒンドゥー教のシヴァ神を祀る聖堂が建てられる。
11~12世紀にかけてスーリヤヴァルマン1世と2世が大改築を行い王家の寺院として保護された。
1904年にシャム王国と仏領インドシナの間で国境線画定条約が結ばれる。
1949年以降はタイが実効支配してきた。
1962年 ハーグ国際司法裁判所がプレア・ビヒア寺院一帯をカンボジア領と認定するものの周辺の一部の土地の帰属は未確定のまま残された。
1970年代 カンボジア内線でカンボジアの文化遺産は大きな被害を受けたがプレアビヒア寺院の被害は最小に抑えられた。
2007年 世界遺産登録は国境問題から審議見送り。
2008年 カンボジアの世界遺産として登録された。
◯特徴 プレア・ビヒアはクメール語で「神聖な寺院」。
ヒンドゥー教の聖地として栄えたが、その後仏教寺院として改築された。
5つの楼門があり南北を軸に建てられた伽藍がある。
登録基準(Ⅰ)のみで登録されている。
■登録基準(Ⅰ)のみで登録されていること。ヒンドゥー教の聖地であり仏教寺院に改築された。人物はスーリヤヴァルマン1世を。
Wikipedia→プレア・ビヒア寺院
◯大チョーラ朝寺院群
(文)インド 1987年/2004年範囲拡大
登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)
◯場所 インド南部
◯歴史 11世紀初頭 ラージャラージャ1世は首都タンジャヴールにドラヴィダ様式のブリハディーシュワラ寺院を建てた。
その後を継いだラージェンドラ1世はガンガイコンダチョーラプラムに遷都、別のブリハディーシュワラ寺院を建設。
12世紀後半にはラージャラージャ2世がアイラーヴァテシュヴァラ寺院をダラシュラムに建てた。
◯特徴 タミル系のチョーラ朝が全盛期に建立した3つのヒンドゥー教寺院。
■すべての寺院、王、都市の名前が覚えられる気がしない世界遺産ナンバー1だと思います。ブリハディーシュワラ寺院…無理や
Wikipedia→大チョーラ朝寺院群
◯マハーバリプラムの建築と彫刻群
(文)インド 1984年
登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅵ)
◯場所 インド南東部 ベンガル湾に臨むマハーバリプラム。
◯歴史 7~8世紀にかけてパッラヴァ朝が多くの石造ヒンドゥー教建築を築いた、その遺跡が残る港町。
◯特徴 代表的な「5つのラタ(=山車)」は巨大な花こう岩の塊を彫って造られた5つの石窟寺院と動物の石像が、祭りの神輿や山車の行列のように並ぶ。
各ラタには古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』の登場人物名がつけられ、方形、前方後円形など異なった形式で造られている。
■パッラヴァ朝の山車と覚える。これだけ。
Wikipedia→マハーバリプラムの建築と彫刻群
◯パッタダカルの寺院群
(文)インド 1987年
登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 インド中南部。
◯歴史 チャールキヤ朝第二の都市。7~8世紀にかけて大小のヒンドゥー教寺院と多くの小い祠堂が建てられた。
◯特徴 屋根の部分の形→北方型は砲弾型。南方型はピラミッド型。
■最大規模のシヴァ寺院のヴィルパークシャ寺院は美しい彫刻で装飾された南方型寺院の傑作。
Wikipedia→パッタダカルの寺院群
◯エレファンタ島の石窟寺院群
(文)インド 1987年
登録基準(Ⅰ)(Ⅲ)
◯場所 インド西部ムンバイ湾に浮かぶエレファンタ島
◯歴史 6~8世紀頃の7つのヒンドゥー教寺院が残る。16世紀にポルトガル人が上陸し巨大な像を発見した。
◯特徴 第1窟には高さ5.5mの石刻彫像「三面のシヴァ神の彫像」がある。
■この胸像はヒンドゥー教美術の傑作として高く評価されている。
Wikipedia→エレファンタ島の石窟寺院群
◯コナーラクのスーリヤ寺院
(文)インド 1984年
登録基準(Ⅰ)(Ⅲ)(Ⅵ)
◯場所 インドのオリッサ州コナーラク。
◯歴史 13世紀に後期ガンガ朝の王ナラシンハ・デーヴァ1世によって建てられた。
◯特徴 寺院全体が太陽神スーリヤの馬車に見立てられて基壇全体に直径約3mの車輪に車輪彫刻が12対配されている。
■高さ39mの前殿と本殿の基壇部、屋根のない舞楽殿が残るのみ。
Wikipedia→コナーラクのスーリヤ寺院
◯ミーソン聖域
(文)ベトナム 1999年
登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)
◯場所 ベトナム中部にあるミーソン。
◯歴史 チャンパー王国におけるヒンドゥー教シヴァ神崇拝の中心地。
4世紀末に国王バードラヴァルマン1世がシヴァ神の神殿など多くの祠堂を築いた。
◯特徴 ヒンドゥー建築の東南アジアへの広がりや、チャンパー王国の文化を今に伝える。
■ベトナム戦争によって多くの遺構が破壊された。
Wikipedia→ミーソン聖域
おわりに
「宗教・信仰関連遺産(仏教)」については、王朝名と人物名が難しいので覚えたいところ。
世界遺産検定の他にも色々なジャンルの記事を書いてますので気になるジャンルがありましたら読んでいただけると幸いです。
これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!
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