【世界遺産】61時間目 旧市街と歴史地区(南ヨーロッパ)~ヨーロッパの世界遺産
こんばんは、みや兄です!世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。
公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。
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今日は61時間目ということで「61旧市街と歴史地区(南ヨーロッパ)」です
■旧市街と歴史地区(南ヨーロッパ)
◯コルドバの歴史地区
(文)スペイン 1984年/1994年範囲拡大
登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 スペイン南西部アンダルシア地方。
◯歴史 紀元前3世紀に共和制ローマの支配下時はカルタゴの植民都市が存在。
6世紀には西ゴート王国が統治。
756年コルドバを首都に後ウマイヤ朝が成立。ヨーロッパにおけるイスラム教の重要拠点に。
1212年にムワッヒド朝が衰退し始めて分裂状態に。
1236年カスティーリャ王国のフェルナンド3世によりコルドバは奪還された。
◯特徴 イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の文化が融合する都市。レコンキスタの対象都市となる。
イスラム独特の馬蹄型アーチやモザイク装飾のミフラーブが残るメスキータがキリスト教の聖堂になるなどキリスト教文化が浸透。
■レコンキスタがキーワードで、その歴史と変遷を覚えていくのがより理解して覚えられると思います。
Wikipedia→コルドバの歴史地区
◯歴史都市トレド
(文)スペイン 1986年
登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 首都マドリードから南へ約70㎞。
◯歴史 711年にイスラム勢力の統治下に置かれた。
レコンキスタの末1085年にキリスト教徒の手に戻りカスティーリャ王国の王都になった。
イスラム教徒は去ったがトレドの歴史にはイスラム色の強い建物やユダヤ教徒の手による装飾品は残り、
3つの宗教の要素が共存する街並みが特徴的。
◯特徴 代表的なイスラム様式建造物のバブ・アル・マルドゥム・モスク。
■伝説では方舟で知られるノアの末裔により築かれた。
Wikipedia→歴史都市トレド
◯ナポリの歴史地区
(文)イタリア 1995年/2011年範囲変更
登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)
◯場所 イタリア南部ナポリ。
◯歴史 紀元前5世紀に古代ギリシャにより建設された植民都市。
6世紀はビザンツ帝国統治下。8世紀からナポリ公国として独立状態に。
12世紀にシチリア王国、大国の支配下の後、1861年にイタリア王国に併合。
◯特徴 美しいナポリ湾とヴェスヴィオ火山の景観。
スパッカ・ナポリ:「ナポリをまっぷたつに切る」という意味。古代ギリシャ時代から続く下町風情があふれる地区。
カステル・デッローヴォ(卵城):サンタ・ルチア湾から突き出すように立つ城。
■「ナポリを見て死ね」とまで言われる風光明媚な景観。
Wikipedia→ナポリの歴史地区
◯シエナの歴史地区
(文)イタリア 1995年
登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅳ)
◯場所 イタリア中部、トスカーナの丘陵地帯にあるシエナ。
◯歴史 12世紀に「コムーネ」が成立すると商業、金融業の中心となる自治都市として発展。
14世紀半ばにペストにより衰退、16世紀頃にフィレンツェに併合された。
◯特徴 中世の街並みがそのまま残る都市。
ドゥオーモ:9世紀に創建された聖堂の遺構の上に建造。12世紀半ばから1382年の完成まで200年以上かかる。
カンポ広場:「世界で最も美しい広場」と賞賛される扇形の広場。3つの丘にまたがる街の中央に位置。
マンジャの塔:高さ102m、14世紀に完成した、ゴシック様式の美しい市庁舎にある塔。
■シエナは特徴的な建造物があり、記憶に残りやすい。イタリアは都市の場所を覚えるのが大事。
Wikipedia→シエナの歴史地区
◯セゴビアの旧市街とローマ水道橋
(文)スペイン 1985年/2015年範囲変更
登録基準(Ⅰ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 スペイン中央部
◯歴史 紀元前80年頃にローマ帝国の支配下に。
12世紀にカスティーリャ王国のアルフォンソ6世がローマ時代の要塞を改築しアルカサル(王宮)とした。
1525年に建設が始まったカテドラル(司教座大聖堂)は完成まで200年を要した。
◯特徴 2つの川に挟まれ、自然を有効活用した要塞都市。
ローマ水道橋:128の2層のアーチ、全長813m、最高部の高さ28.5m。
■セゴビアは個人的に記憶に残りにくいので(主観)水道橋との結びつきを脳内にとどめておきたい。
Wikipedia→セゴビアの旧市街とローマ水道橋
◯アビラの旧市街と城壁外の教会群
(文)スペイン 1985年/2007年範囲変更
登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 スペイン中央部
◯歴史 11世紀レコンキスタによりキリスト教の再入植に成功。
11世紀末にはサン・ビセンテ教会の再建が開始。
16世紀には聖テレサが城壁外にサン・ホセ修道院を建立。(聖テレサ:アビラ生まれの聖人。カルメル会女子修道院を創設)
◯特徴 城壁と一体化させた大聖堂にはエル・シモロと呼ばれる塔が設けられる。
イスラム教徒の再侵入を恐れ街を要塞化すべく城壁を築く。
■イスラム教徒を防ぐための街であることをイメージして覚える。
Wikipedia→アビラの旧市街と城壁外の教会群
◯エヴォラの歴史地区
(文)ポルトガル 1986年
登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)
◯場所 リスボンの東約110㎞。
◯歴史 ローマ時代以降2,000年に渡る様々な時代の建造物が残る。
16~18世紀にはポルトガルの文化の中心地。
◯特徴 二重の城壁に囲まれた地域。同心円状に拡大発展した旧市街。
ローマ時代:ディアナ神殿と水道橋。
イスラム時代:城門とモーロ(ムーア)人街跡。
レコンキスタ以降:教会や修道院、エスピリト・サント大学。
大聖堂にはヨーロッパに2台しかないイベリアパイプオルガンが残る。
■都市構造はブラジルなどの植民都市建設に影響を与えた。
イベリアパイプオルガン:伊藤マンショと千々石ミゲルが弾いたことでも有名なエピソードはクイズに出そう。
Wikipedia→エヴォラの歴史地区
◯ギマランイスの歴史地区
(文)ポルトガル 2001年
登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 ポルトガル北西部。
◯歴史 1143年誕生のポルトガル初代国王アフォンソ1世の生誕地。「国家発祥の地」とも言われている。
15~19世紀の建物は特に保存状態が良い。
◯特徴 伝統的な建築材(花崗岩や木材)と技術を駆使して造られたギマランイス城、ブラガンサ公爵館、ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会など60の歴史的建造物が残る。建築技術はブラジルなどのポルトガル植民地にも伝播している。
■ポルトガルの歴史を感じることが大事です(主観)
Wikipedia→ギマランイスの歴史地区
◯サン・ジミニャーノの歴史地区
(文)イタリア 1990年
登録基準(Ⅰ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 イタリア中部のエルサ渓谷にある。
◯歴史 通称の要路にあり、10世紀頃から人と富の集中が進み12世紀末に自由都市として独立。
その後皇帝派(ギベリン)と教皇派(ゲルフ)に分かれて内戦状態になる。
◯特徴 内戦状態の際に双方とも高い塔を備えた住宅を建てるようになり高さ50mもの塔が乱立。72基あった塔は14基に減った。
中世の面影を伝えるポポロ宮やサンタ・マリア・アッスンタ参事会聖堂など。
■クイズによく出るギベリンとゲルフが出るので覚えないといけませんね。
Wikipedia→サン・ジミニャーノの歴史地区
◯モデナ:大聖堂と市民の塔(トッレ・ヴィチカ)、グランデ広場
(文)イタリア 1997年
登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 イタリア北部。
◯歴史 大聖堂は1099年の起工から完成まで85年を要する。
◯特徴 旧市街の中心となったグランデ広場。
大聖堂はロンバルディアの建築家ランフランコによるロマネスク様式。高い天井美しいバラ窓。
隣接する鐘楼は高さ88mの白大理石づくり。ギルランダ(花飾り)があるため「ギルランディーナ」と呼ばれる。
■ギルランティーナとヘルパンギーナは似ている(関係ない)。ランフランコは覚えておくと良いと思う。
Wikipedia→モデナ:大聖堂と市民の塔(トッレ・ヴィチカ)、グランデ広場
◯サン・マリノの歴史地区とティタノ山
(文)サンマリノ 2008年
登録基準(Ⅲ)
◯場所 イタリア国内にある。
◯歴史 13世紀以来都市国家としてイタリア内で独立を貫くサンマリノ。
14世紀以降の修道院群などの歴史的建築物が多数残る。
世界最古の共和国のひとつ。19世紀にガルバルディによるイタリア統一運動(リソルジメント)が興りイタリアは統一。サンマリノだけは独立を貫いた。
13世紀の防御壁をはじめ、現存する各時代の建造物は700年をこえる共和制都市国家の歴史を体現している。
◯特徴 核心地域は約0.6k㎡。ティタノ山の頂にある。
18世紀に造られたティタノ劇場。
19世紀のバシリカ聖堂や共和国庁舎であるプッブリコ宮殿など。
■サンマリノの特徴はイタリア統一運動の話と、中世の都市国家としての歴史と合わせて覚える。リソルジメントはクイズでもでます!
Wikipedia→サンマリノの歴史地区とティタノ山
おわりに
「旧市街と歴史地区(南ヨーロッパ)」については、都市名、人名、構成資産を抑えておく。この遺産はこのワードというキーワードを覚えるのはここでも同じですね。
世界遺産検定の他にも色々なジャンルの記事を書いてますので気になるジャンルがありましたら読んでいただけると幸いです。
これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!
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