【世界遺産】75時間目 建築様式(独自の様式)/木造教会~ヨーロッパの世界遺産
こんばんは、みや兄です!世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。
公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。
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今日は75時間目ということで「75建築様式(独自の様式)/木造教会」です
■建築様式(独自の様式)
◯ゼレナー・ホラにあるネポムークの聖ヨハネ巡礼教会
(文)チェコ 1994年
登録基準(Ⅳ)
◯場所 プラハ南東ボヘミアモラヴィア高地
◯歴史 1393年に殉教した聖ヤン・ネポムツキーゆかりのベネディクト会教会。
◯特徴 建築家ヤン・ブラジェイ・サンティーニにより建設。
■設計や配置に5と3という数字が深くかかわっている。
Wikipedia→ゼレナー・ホラにあるネポムークの聖ヨハネ巡礼教会
◯要塞教会のあるトランシルヴァニアの村落
(文)ルーマニア 1993年/1999年範囲拡大
登録基準(Ⅳ)
◯場所 ルーマニア中部カルパティア山脈に囲まれた7つの村。
◯歴史 15~17世紀頃オスマン帝国の侵攻を阻むため約300もの要塞教会が建設。
◯特徴 ザクセン人が教会の周囲にのみ要塞を築いた。村の在り様は中世の生活を体現している。
■3世紀に渡り司教座が置かれたビエルタンの要塞教会。
Wikipedia→要塞教会のあるトランシルヴァニアの村落
◯パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群と、チェファルとモンレアーレの大聖堂
(文)イタリア 2015年
登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)
◯場所 シチリア島北部のパレルモ。
◯歴史 1130年~1194年の間に栄えたノルマン・シチリア王国時代の9つの歴史的建造物群。
◯特徴 アラブ・ノルマン様式の建造物群。
シチリア王ルッジェーロ2世が築いたチェファル大聖堂と被昇天の聖母に捧げられたモンレアーレ大聖堂、他に2つの宮殿と3つの教会、1つの大聖堂、1つの橋からなる。
■西洋とイスラム、ビザンツなどの各文化が社会・文化的に混ざり合ったシンクレティズムを示すシチリア文化の代表例とされる。
※シンクレティズム=起源の異なる宗教や文化の要素が混ざり合い、信仰もしくは受け入れられていること。
Wikipedia→パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群と、チェファルとモンレアーレの大聖堂
◯アラゴンのムデハル様式建築
(文)スペイン 1986年/2001年範囲拡大/2016年範囲変更
登録基準(Ⅳ)
◯場所 スペインのアラゴン州。
◯歴史 12世紀から17世紀にかけてイスラム様式を取り入れて建築された聖堂など10件のムデハル様式の建造物が残る。
◯特徴 ムデハル様式は彩色タイルやレンガを使用した幾何学模様の装飾の壁面が最大の特徴。
イスラム様式の馬蹄型の尖塔アーチ、木製の格天井、ヨーロッパ的な要素が混ざり、初期はロマネスク式、14世紀以降はゴシック様式の影響が見られる。
■テルエルのサンタ・マリア・デ・メディアビーリャ大聖堂、サン・ペドロ聖堂、サラゴサのアルハフェリア宮殿、サン・パブロ聖堂などが世界遺産登録されている。
Wikipedia→アラゴンのムデハル様式建築
◯プスコフ建築派の教会群
(文)ロシア 2019年
登録基準(Ⅱ)
◯場所 ロシア北西ヴェリーカヤ川沿い。
◯歴史 12世紀プスコフ建築派によて築かれた教会、聖堂、修道院などが残る。
◯特徴 教会や聖堂群は、庭園や周囲の壁、柵などを通して自然と融合している。
ビザンツ様式やノヴゴロド様式からも盈虚を受けている。
■ロシア国内でも主要な建築派の一つに。プスコフ建築派と聞いたらロシアを思い出すこと。
Wikipedia→プスコフ建築派の教会群
◯コローメンスコエ:昇天教会(ヴォズネセーニア教会)
(文)ロシア 1994年
登録基準(Ⅱ)
◯場所 モスクワ市近郊。
◯歴史 16~17世紀の聖堂や礼拝堂、
最も古い1532年に建てられたヴォズネセーニエ教会はギリシャ十字形プランを持つ石造りの聖堂。
◯特徴 多角錐屋根の教会建築。
■ビザンツ様式の影響を受けたそれまでのロシア聖堂建築とは違ったロシア固有の建築様式の復活を象徴した教会。
Wikipedia→コローメンスコエ:昇天教会(ヴォズネセーニア教会)
■木造教会
◯ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会
(文)ポーランド 2001年
登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)(Ⅵ)
◯場所 ポーランド南西部のシレジア地方。
◯歴史 17世紀末に建造された木造の教会。
ハプスブルク家は三十年戦争の後にカトリックからプロテスタント社会に対する宗教的寛容さを示す必要性に迫られた。
◯特徴 伝統的な技法で建造されつつゴシックの様式も取り入れている。
3棟のルター派教会の建造のうち2棟が現存。木と土の伝統的技法により建造、プロテスタントの教会でありながらカトリックの壮麗さを併せ持つ教会が完成。
両教会とも東端に多角形のアプシス構造を持つ三廊式バシリカ。
ヤヴォルの東端は至聖所の役割を担っているが、シフィドニツァは聖具室となっている。
■カトリックを信奉するハプスブルク家の変化という歴史の流れも頭に入れておく。
関係ないけど三十年戦争の講和条約はウェストファリア条約。クイズに出る。
Wikipedia→ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会
◯キージ島の木造教会と集落
(文)ロシア 1990年
登録基準(Ⅰ)(Ⅳ)(Ⅴ)
◯場所 フィンランドの国境近く、カレリア地方のオネガ湖上に浮かぶ島。
◯歴史 12世紀頃からロシア正教の建物が増えてきた。
◯特徴 ロシアの伝統的建造物が保存されている。
16世紀に建てられたプレオブラジェンスカヤ教会は落雷により1690年に焼失、1714年再建。
ロシア正教の十字架を頂く葱坊主形ドームが22配されている。
キージ島のボゴーストにある釘を用いず、複雑な木組みと装飾によって建てられた木造教会。
キージ島の木造教会は、この島の職人たちの伝統的な建築技術を今に伝えるものとして世界遺産登録されている。
■ボゴーストとは教会や墓地のある集落。形が玉ねぎに似ている。
Wikipedia→キージ島の木造教会と集落
◯ウルネスの木造教会
(文)ノルウェー 1979年
登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)
◯場所 ノルウェーの首都オスロの北西250km、ルストラフィヨルドを見下ろす標高約120mの崖の上に建つ。
◯歴史 12世紀前半に建造されたノルウェー最古の木造教会。スターヴヒルケと呼ばれる木造教会が主流を占めていた。
◯特徴 釘やネジを使うことなく厚板で周囲を覆うヴァイキング時代の建築法。材料は木材のみ。
■「スターヴ」は垂直に立った支柱。「ヒルケ」は教会。
Wikipedia→ウルネスの木造教会
◯マウォポルスカ南部の木造教会群
(文)ポーランド 2003年
登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 ポーランド南部と南東部の小ポーランドと呼ばれるマウォポルスカ地域。
◯歴史 15世紀後半~16世紀に建造された。
◯特徴 6件の教会。ゴシック様式の教会。
伝統的な木造建築技術が使われている。
教会を建設することは、その土地の有力者や貴族にとって自らのステータスを示す行為だった。
■伝統的な建築技術を応用した木造教会。
Wikipedia→マウォポルスカ南部の木造教会群
◯マラムレシュの木造教会群
(文)ルーマニア 1999年
登録基準(Ⅳ)
◯場所 ルーマニア北西部
◯歴史 18~19世紀にかけて建てられた8棟の教会。
◯特徴 木材のみで造られたゴシック様式の建築物。
ブルサナ村の木造教会は神父の住居が周囲に立つ複合建造物。
礎石がなく、釘を一切使わず、ナラやマツの一枚板のみで造られる。
■長く四角いとんがり帽子のような屋根が特徴。
Wikipedia→マラムレシュの木造教会群
◯ペタヤヴェシの古教会
(文)フィンランド 1994年
登録基準(Ⅳ)
◯場所 ヘルシンキから北に300km。
◯歴史 18世紀後半に建てられたフィンランドの伝統的な木造建築技術を用いた教会。
◯特徴 校倉造りによる外壁と、魚の鱗状の木片が並べられた板葺き寄棟作りの屋根。
■ギリシャ十字形の教会。教会の脇に鐘楼が設けられている。
Wikipedia→ペタヤヴェシの古教会
◯カルパティア山脈のスロバキア側の木造教会群
(文)スロバキア 2008年
登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)
◯場所 スロバキア東部。
◯歴史 16~18世紀に建てられたローマ・カトリック、プロテスタント、ギリシャ正教の木造教会。
◯特徴 8棟の教会。
■
Wikipedia→カルパティア山脈のスロバキア側の木造教会群
おわりに
「建築様式(独自の様式)/木造教会」については、まずは有名な建造物名を抑えておく。そして形状を見て覚える。
世界遺産検定の他にも色々なジャンルの記事を書いてますので気になるジャンルがありましたら読んでいただけると幸いです。
これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!
ではではー!
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世界遺産検定1級→76建築様式(近現代建築)~ヨーロッパの世界遺産
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