【読書】『猫にまたたび』小川紗良(2021年12月)
こんにちは、みや兄です
毎月25日は本の紹介ということで定番記事にしていきたいと思います。
ちなみに先月の紹介本はこちら
【読書】『1964年と2020年 くらべて楽しむ地図帳』(2021年11月)
今回は「女優かつ映画監督で執筆家の方のエッセイ」をオススメ本として選びました。
ちょっと気になった女優さんがいたので、調べていると映画監督もやられていて、なおかつ保育士の資格も最近とられたということで凄い人だなと感じました。
その方は小川紗良さん。まだ若いのに色々なことにチャレンジしていて凄いと純粋に思いました。
小川紗良さんのインスタグラム
https://instagram.com/iam_ogawasara?utm_medium=copy_link
小川紗良さんのTwitter
https://twitter.com/iam_ogawasara?t=KGF9BiQJmq_6H3fVyNqNow&s=09
生き方や考え方も本当に強さと優しさを芯に持っているんだろうな、とインスタライブを観たときやフォトエッセイを読んでいて感じていました。
そんな小川さんのフォトエッセイを紹介したいと思います。
◯小川紗良さんのフォトエッセイ『猫にまたたび』を紹介します
今月紹介するのは、小川紗良さんの『猫にまたたび』です。
Amazon→『猫にまたたび』小川紗良
「フォトエッセイ」ということで、この本は小川さんの仕事の面として「映画制作や執筆書籍」についてや、考えや生き方などの「パーソナルな部分」を感じることができます。
個人的に気にいった部分、気になった部分などを紹介します。
◯第1章「子どもの手と、誰かの不在」
私自身が子どもに関わる仕事をしていることもあり、共感できる部分が多かったです。
序文から心を持っていかれてしまった。
子どもの手の小さく丸く柔らかい手、愛すべき手から感じるもの、包み込む誰かの存在についての描写。
自分の日々に繋がる部分をズバリ言われている気がして、その文面をじっと見つめ続けたことを覚えています。
途中、是枝裕和監督が恩師ということで話に出ていました。
私は短大の社会学の授業だったと思うが是枝監督の『ワンダフルライフ』を観たことがありました。
人と人との繋がりや想いを描く映画が多い是枝監督の初期の作品。
是枝監督のマインドが小川さんにも繋がっているのかと安直に思いましたが、ベースに持っている心情が近しいからこそ繋がったのかな、と。
すべての人が子どもであったこと、それを包み込む存在について描かれていました。
後半に書きますが小川さんが出演していた『イノセント15』という映画が本当に第1章のタイトルを体現しているような映画で、社会の繋がりの危うさという部分を感じさせます。
◯第2章「少女たちを胸に抱いて」
少女特有のもどかしさや危うさについて。
その時代の社会問題やカルチャーについての話はMr.Childrenの『everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~』の歌詞に重なると個人的には思いました。
渋谷で過ごす女子高生の自身の経験と『ラブ&ポップ』や『時をかける少女』などの映画からの影響が描かれています。
映画の中の少女の姿と憧れやイメージなどが表現されていましたが、ナウシカについての描写が印象的でしたね、そういう視点でストーリーを感じているのか、と驚かされましたね。
少女に対する想いが、感情が、色々な形で描かれていました。
少女(というか少女性)について、憧れと憎悪という相反する想いどちらも抱えているような印象を個人的には感じました。
◯第3章「破壊への憧れ」
思春期の葛藤、自由と満たされぬ想い。
誰もが抱くであろう心情が、沸き立つ想いが、様々な映画のシーンからピックアップされてます。
優等生としての自分との葛藤が少し見られたり、思春期の悩みが少し映っていました。
当時の小川さんの抱いている想いが、YUIさんの『How crazy』という楽曲の歌詞とすごい重なりました。
破壊衝動についてはYouTubeのつんくさんとの対談の中でも少し話がされていましたね
◯第4章「魔法少女に焦がれて」
魔法少女への焦がれた想い。
『キャンディ♥️キャンティ』『おジャ魔女どれみ』『セーラームーン』などへの想い。好きなものへの熱量を感じました。
魔法少女は現実ではないけれど、その思い出が現実の自分には影響し、それがまた広がっていく。
自分は男兄弟だったので少女マンガ系はあまり履修していませんが、昔好きだったものが今の自分に影響するという感覚はわかりますね。
◯第5章「くじけた人生に、ハロプロという光」
ハロプロ好きの小川さんの熱い想いが書かれています。
ハロプロは私はデビューから2001年あたりまでは結構聴いていました。
シャ乱Qが好きだったのでつんくサウンド良かったです。
タンポポなどは永井ルイさんというアレンジャーの方がいてその方のアレンジが凄い好きだったので良く聴いていましたね。
小川さんのハロプロへの熱い想い、熱量は凄くて、好きな楽曲10選も本の中には書かれています。タイトルとその曲に対しての熱い想いが綴られています。
◯映画「海辺の金魚」フォトと思い出し絵日記
小川さんの監督作品『海辺の金魚』のフォトも一部本の中にあります。
あとは「海辺の金魚 思い出し絵日記」がありましたね、ここでもカラオケで『恋愛レボリューション21』を歌っている絵日記がありました。
結構ボリュームがあって読みごたえがある絵日記になっています。
とても柔らかな形で描かれていてほのぼのとしています。
私は『海辺の金魚』はまだ観ていないのでぜひ観たいと思いました。
あと本の後半には「海辺のふたり旅in阿久根」というタイトルでフォトショットがたくさんありました。
阿久根はコロプラ旅の時に通過だけはしているのですが自然豊かで海がキレイで雰囲気が良さそうなところだと感じました。
コロプラ全国旅行の日記はこちら
【コロプラ】コロプラ全国制覇旅行記(目次)
最後に是枝裕和監督との対談がありました。
師事していた方と肩を並べて同じ作家としてというのが凄い。
映画に対する想いと、人としての是枝監督との語り。作品を作るということへの熱情と、ここでも「子ども」についての話が出ていました。
あとがきについては、導入の部分は『恋愛レボリューション21』の一部を意識して切り取ったのかなと思いました。
◯猫にまたたびとは「大好物」や「非常に好きなもの」
今日は小川紗良さんのフォトエッセイ『猫にまたたび』を紹介しました。
猫にまたたびとは「大好物」と「非常に好きなもの」という意味。
小川さんの「色々な好きなもの」が詰まった本でした。
小川さんが出演している映画『イノセント15』も観ましたがオススメです。
苦しい感情が胸を締め付けるところも多くありますが、現代の養育の問題、家族の問題、社会の問題を描いていて観るべき作品だなと思いました。
少し脇道に逸れますが『イノセント15』で共演されてた萩原利久さんは伊坂幸太郎さんの小説を映画化した『アイネクライネナハトムジーク』にも出演している爽やかな好青年ですね。
今回のフォトエッセイは子どものことを想う気持ちが伝わる内容でした。すべての章で子どもというキーワードが浮かんでいるのかなと感じました。
保育士としての自分にとっても良い影響を得られましたので、皆さんにもおすすめしたいと思いました!
これからも毎月25日は本の紹介を色々としていきたいと思います!
これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!
ではではー
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